「パターソン」

主人公の夫婦を始め、人の会話はほぼいつも二人で行われる。内向的な夫と活動的な妻の会話は、映画の始まりから終わりまでまったく噛み合っていないが、互いに相手を想っていることは物語のなかで控えめに示される。 主人公がスマートフォンを持っていないと…

2018.10.25

いつからなのかはっきりとわからないが、自分は少しずつ神経質になっていって、特に音に過敏になっている。苦にならない日や時はあるのだが、最近はそれが進行して、オフィスにいるのがかなりきつくなった。前職でもそうだったが、電話のコール音がとにかく…

2018.10.23

もう歯を磨いて寝る時間なのが信じられない。忙しいのが嫌いで一人でいるのが好きだった自分が、毎日誰かと連絡を取る日々が続いている。人と連絡を取らないことをさびしいと思うようになった。何の予定もない週末を何ヶ月続けても平気で、それに自由さを感…

2018.10.18

いつも女性のことを考えている。考えていない時間などあるんだろうか、というぐらい、頭の中が女で占められている。いちばん考えるのは、この夏にフラれた人のことだが、それ以外でも会社の同僚、先輩、道や駅ですれ違う人、電車で同じ車両にいる人、通って…

2018.10.14

上野にマルセル・デュシャン展を見に行く。デュシャン自体は、よくわからなかった。作品的には、キュビズム時代のものがいちばん身に迫るものがあって良かったと思う。その後のレディメイドというものは、友人が言っていたからそう感じるものかもしれないが…

東京V vs C大阪 2015.3.8

J2リーグ開幕戦。味の素スタジアムで観戦。 C大阪は、前線に新戦力が並ぶ。玉田、パブロ、関口。 シーズンが始まったばかりだからか、あるいは今日のスタメンは初めての組み合わせなのか、攻撃に関しては整備された戦術がなく、個人のクオリティーで勝負して…

湘南vs浦和 2015.3.7

2015年Jリーグ開幕戦。BSにて観戦。 湘南は、ディフェンスラインを自陣の真ん中よりやや前に設定しつつ、相手の動きに合わせて調整する。ボールを奪ったら、5人前後が全力でダッシュを開始し、カウンターに入る。ドリブルはせず、ダイレクトパスをつなぐ。…

『グッバイ・ファーストラブ』を見た!

渋谷、シアター・イメージフォーラムにて。 ヨーロッパの映画は、やはり何か違う。このところアメリカの映画しか見ていなかったので、ハリウッドの完全に計算された脚本、観客の心理に自在に働きかける、サービス精神全開の演出に慣れてしまっていて、映画は…

『ジャンゴ 繋がれざる者』を見た!

渋谷シネパレスにて。面白かった! タランティーノの脚本と演出に気もちよく引きずり込まれ、何も考えず楽しめた。復讐の旅の過程で悪役が次々撃たれて死んでいくのだが、血しぶきを上げて倒れる彼らのカットはそれぞれ工夫されていて魅力的だった。また、ド…

『ゼロ・ダーク・サーティ』を見た!

本作は、ビンラディン暗殺におけるCIAの諜報活動と特殊部隊の実行作戦を描いたものである。結末がわかっているにもかかわらず、信じられないほど緊張感のある映画だった。米国同時多発テロからビンラディン殺害まで、米国が実行してきた現実をのぞき見た気分…

『ルビー・スパークス』を見た!

モテない文系男子(作家)が自分の理想の女子とつき合いだすという、非常に感情移入してしまう内容で、とても楽しんで見れた。若くして成功した作家が、つくりの良い一軒家で一人暮らす様子はなんというかおしゃれで、正直に言って私の憧れである。またヒロ…

 『東ベルリンから来た女』を見た!

見終わった感想としては、冷戦下の東ドイツで生きる普通の人たちを描いた、質の高い映画だと思った。最初から最後まで、一定の緊張感がある。主人公バルバラにつく監視の描写が定期的に挟まれるし、西側への脱出が彼女の一応の目標ではある。監視をかいくぐ…