『ルビー・スパークス』を見た!

モテない文系男子(作家)が自分の理想の女子とつき合いだすという、非常に感情移入してしまう内容で、とても楽しんで見れた。若くして成功した作家が、つくりの良い一軒家で一人暮らす様子はなんというかおしゃれで、正直に言って私の憧れである。またヒロインの女子はルックス、雰囲気ともに、まさに文系男子が恋に落ちるのにふさわしい感じの魅力を放っていた。

しかし上記のような楽しめる要素がありながらも、映画が描いているのは、自分と他者、という真剣みのあるテーマだったと思う。終盤、意に沿わない行動をとる恋人の性格をつくり変えるシーンは迫力があったが、思いのままにコントロールできるようになった女子は、人間とは呼べないような不気味な存在になってしまっていた。私たちは、ときに不愉快な思いをしながらも、自分とはちがう思考をもつ他者と関係を結んで生きるしかない、ということを思わされた映画だった。